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「長い19世紀」におけるインド・中国の社会経済史の比較 -税制に注目して(2020年度)

班長 小川 道大

本研究の目的は「長い19世紀」におけるインドと中国の社会経済史を比較する注目点を見出すことである。近年のアジア経済の興隆の中で、アジアからの世界史再考が近年の歴史学の重要な課題となっている。特に欧米による植民地支配が展開された18世紀後半から20世紀前半にかけての「長い19世紀」に関して、アジア間貿易研究の進展などによりアジア史の見直しが進められている。アジアの大国であるインドと中国の「長い19世紀」における社会経済史研究も個別にこの文脈で進展してきたが、日本における両国の歴史研究は交流が極めて少なく、アジアという枠組みで歴史を論じる研究視座も整っていないのが現状である。本研究が目指す「長い19世紀」における中印史の比較は、欧米からのアジア史観に捉われずに、アジア史が内包する多様性やアジアという枠組み自体を日本から再考するものであり、アジアからの世界史再考の一助となる。比較に当たっては、国家を支えた税制に注目し、前年度よりもより具体的に中印の史的比較を行う。

研究期間:2020年4月~2021年3月

班員(学外)

氏名 所属
小川 道大 金沢大学国際基幹教育院
岡本 隆司 京都府立大学文学部
神田 さやこ 慶應義塾大学経済学部
木越 義則 名古屋大学大学院経済学研究科
城山 智子 東京大学大学院経済学研究科
田口 宏二朗 大阪大学大学院文学研究科
富澤 芳亜 島根大学教育学部

 

班員(所内)

氏名 所属
村上 衛 副班長