人文科学研究所・人文研アカデミー
シンポジウム「抑圧されたものの痕跡を求めて/辿って──記憶の存在論と歴史の地平II」
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記憶とは現在における過去の表象であり、出来事の実在性には関与しない──記憶論にはびこるこの現在主義に対して、記憶の側から異議が申し立てられている。記憶には記憶固有の力と動きがあり、主体に成り代わって過去を証言することもありうる、と。「記憶の存在論」ともいうべき課題が、ここにはある。昨今、この課題はもっぱら「トラウマ記憶」として主題化されてきた。 |
本シンポジウムでは、過去の──しばしば不可視の、それゆえそれを探し出すことから始めねばならない──痕跡として記憶を捉え、「抑圧された者/物たち」の記憶から歴史を切り拓くことの困難と可能性を、哲学、社会学、歴史学、精神分析学の立場から考察していきたい。 |
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発表者: |
直野章子(人文研) |
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柿木伸之(広島市立大学) |
討論者: |
冨山一郎(同志社大学) |
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立木康介(人文研) |
日 時: |
2020年12月5日 14:00~16:30 |
場 所: |
ZoomによるWebiner形式。事前登録はこちら |
共 催: |
科学研究費基盤研究C「集合的記憶論とトラウマ記憶論の接合可能性の探求 (研究代表者:直野章子) |
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