絵画修復への寄付

東日本大震災への対応

「語りえぬもの」を語る行為とその思想表現に関する学際的研究
 ―禅の言葉と翻訳を中心課題として―(2022年度)
An Interdisciplinary Study on the Behavior and Expression concerning “What We Cannot Speak About”
 - with a Focus on the Language and Translation of Chan/Zen Buddhism

班長:何 燕生
Coordinator: HE, Yansheng

共同研究拠点>共同研究班一覧(2022年度)A,B へ
共同研究拠点>共同研究班一覧(2022年度)A,B,C へ

グローバル化やAI化が進む現代社会において、そもそも「言葉」と「翻訳」にはどのような意味があるのか。本研究は、「言葉」と「翻訳」という古くて新しい問題を東アジアにおいて形成された禅仏教をケースとして考察することを目的とする。禅は、「不立文字」と言い、言葉を否定的に捉えようとする一方、語録や公案、灯史など膨大な量の言葉群を残している。矛盾にも見える禅と言葉とのこのような関係を一体どのように捉えたらよいのか。「語りえぬものについては沈黙せねばならない」という捉え方があるが、禅では、沈黙だけでなく、時には「道え!道え!」と、語ることも求められる。一方、和語、漢語および近世中国の俗語を駆使して必死に語ろうとしたのは日本の禅僧道元だが、道元による禅の日本語化の持つ意味は一体何なのか。さらに、近代では禅が欧米へと「翻訳」され、英語、フランス語などの言語で語られ、異文化との接触によって脱文脈化しつつある。禅のそうした「越境性」について、またどのような分析枠が可能であろうか。本研究は、これまでの研究を踏まえ、今日的な問題をも視野に入れて、禅の「言葉」と「翻訳」の問題をめぐり、国内外の研究者との連携をはかりながら、学際的に研究するというものである。

Against the backdrop of globalization and evolution of AI in modern society, what is the ultimate significance of “words” and “translations”? This research project focuses on the issue of “words” and “translation” and analyzes examples found in Chan/ Zen Buddhism. The core concept of “No attachment to words” (不立文字) in Chan Buddhism is indicative of a negative attitude toward “words”, whereas a voluminous amount of direct quotations from Buddhist monks, koans(公案), and Buddhist lineages are well preserved in documents. To what extent could we understand and explain this paradox? One opinion highlights the fact that “one must be silence about what cannot be spoken of” (Wovon man nicht sprechen kann, darüber muss man schweigen). It is undoubtedly true that silence is emphasized in Chan/Zen Buddhism, yet occasionally a practitioner is also required to “speak”! The Japanese Zen Master Dogen completed very important Japanese works by incorporating Japanese, Chinese and medieval Chinese vernacular terms into his discourse. What is then the role that Dogen played in the Japaneseization of Zen? Since Chan/Zen has been introduced to the West through translations in modern times, Chan/Zen Buddhism in the English and French contexts is being decontextualized along with its contact with different cultures. What is the effective analytic method for the nature of “cross-boundary” in Chan/Zen? This research group, which consists of domestic and foreign scholars will strive to address the issue of “words” and “translation” in Chan/ Zen Buddhism in a modern context.

研究期間:2022年4月~2023年3月

班員(学外)

氏名 所属
何 燕生         [班長]郡山女子大学    
浅見 洋二        大阪大学大学院 文学研究科 
頼住 光子        東京大学大学院 人文社会系 
斎藤 智寛        東北大学大学院 文学研究科 
柳 幹康         東京大学 東洋学研究所   
土屋 太祐        新潟大学 経済学部     
小川 隆         駒澤大学 総合教育研究部  
石井 清純        駒澤大学 仏教学部     
角田 泰隆        駒澤大学 仏教学部     
安藤 礼二        多摩美術大学 美術学部   
飯島 孝良        花園大学 国際禅学研究所  
重田 みち        京都芸術大学 通信教育学部 
水野 友晴        関西大学 文学部      
ディティエ・ダヴァン   国文学研究資料館      
周 裕鍇         四川大学          
王 頌          北京大学          
呉 根友         武漢大学          
龔 雋          中山大学          
馮 国棟         浙江大学          
李 建欣         中国社会科学院       
江 静          浙江工商大学        
蒋 海怒         浙江理工大学        
ジャン=ノエル・ロベール コレジュ・ド・フランス   
ベルナールフォール    コロンビア大学       
呉 疆          アリゾナ大学        
ラジ・シュタイネック   チューリッヒ大学      
ゲレオン・コブフ     ルター大学         
スザナ・クボウチャコバ  マサリク大学        
林 佩瑩         政治大学          
肖 琨          暨南大学          
李 瑄          四川大学          
張 超          フランス国立高等研究実践学院
今西 智久        株式会社法蔵館編集部    

2022年04月25日 更新

班員(学内)

氏名 所属
出口 康夫  文学研究科
上原 麻有子 文学研究科
中村 慎之介 文学研究科

2022年02月25日 更新

班員(所内)

氏名 所属
Wittern, Cristian [副班長]
古勝 隆一          

2022年04月25日 更新