班長 土口 史記
本研究は、王朝ごとに細分化された断代史的な中国古代史研究からの脱却を図り、より包括的な中国古代史像を構築するための基礎を打ち立てることを目的とする。
近年の中国古代史研究においては、急速な史料増加に伴い、個別のテーマについては顕著な研究成果が上がっている一方で、研究対象が過度に細分化され、相互の対話・総合が一向に進んでいない点が深刻な問題となっている。本研究の参加予定者は、いずれも中国古代史を専攻する若手研究者としてこうした問題意識を共有しており、これまで複数回にわたって研究会を開催し、より包括的・総合的な中国古代史像構築の可能性を探ってきた。
本研究ではその基礎に立ち、前4世紀から後3世紀の中国における①官制構造の理念的側面、および②行政運営の実態的側面を研究対象とする。巨大な官僚機構と精緻な律令制度を存立基盤とした中国古代王朝において、理念と実態との乖離・衝突がいかに現出し、それがいかに調整されあるいは破綻したのかは非常に興味深い課題であり、古代史研究だけに止まらない通時代的な研究課題ともなりうるためである。
氏名 | 所属 |
土口 史記 | 岡山大学大学院 |
杉村 伸二 | 福岡教育大学 |
福永 善隆 | 鹿児島大学 |
渡邉 將智 | 就実大学 |
氏名 | 所属 |
宮宅 潔 | 副班長 |
藤井 律之 | |
目黒 杏子 |