■ 学位 文学博士(京都大学) ■専門分野 中国近世史、東アジア関係史 ■研究テーマ 13世紀?20世紀中国の財政史研究、中国近世の法制と裁判文書研究、東アジアの朝貢と互市の研究
中国では早くから租税国家の成立をみた。国家がいわば「無産」であることによって ,普遍的な租税の徴収にもとづく公的な財政システムを発達させた。しかし,近代国家 の財政システムとは異なり,法定的な財政が国家の活動すべてを賄うわけではない。法 定的な財政の硬直性を補うものとして,種々の非法定的な課徴がおこなわれ,それは正 規の財政に匹敵するほどの規模があった。こうした財政の二重構造がつくりだす社会と 国家との間の緊張関係を理解することが課題である。