班長:諫早 直人
Coordinator: ISAHAYA, Naoto
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東方ユーラシアの諸地域は、中国でさえも家畜馬や馬車の利用において先進地域ではなく、西方からの直・間接的な影響を受けて二次的に始まったことが明らかとなって久しい。またおおむね前1千年紀後半から後1千年紀前半にかけて、馬車から騎馬へと戦争における利用形態が大きく変化するとともに、家畜馬や騎馬の風習がそれまで認められなかった地域に急速に拡散していく。日本列島における馬の出現は、この変化の最終局面として捉えられる。このように個別の地域・時代に対して個々に進められてきた研究成果を紡ぎ合わせた概観は可能ではあるが、東方ユーラシアにおける家畜馬や馬車・騎馬利用の出現や普及、その後の展開のプロセスについて、資料の実態に即しつつも一貫した視野のもとに論じた研究はまだほとんどない。本研究は、こうした問題点に鑑み、中国・朝鮮半島・日本列島の馬車・騎馬文化と馬匹生産について、ユーラシア草原地帯と比較しつつ、関連する考古資料と文献史料の検討をもとに明らかにしようとするものである。
It has long been revealed that Eastern Eurasia – including even China – came a late “second’ to the West in adopting utilization of domestic horses and horse-drawn vehicles. From the latter half of the 1st millennium B.C. through the first half of the 1st millennium A.D., how people used horses in war changed drastically, from the use of chariots to riding on horseback. And the methods used in the domestication of horses and riding rapidly spread to new areas. The appearance of horses on the Japanese archipelago can be seen as the final phase of this change. Thus, it is possible to present a rough overview by connecting research results for individual regions and periods. However, there are few consistent studies on the emergence and popularization of domestic horses, chariots and horse-riding in Eastern Eurasia, and the subsequent development process, that are based on archaeological data. In light of these issues, this study provides some clarity regarding equine culture and horse breeding in China, the Korean Peninsula, and the Japanese archipelago using archaeological materials and historical documents comparing developments in these areas with those on the Eurasian Steppes.
研究期間:2021年4月~2024年3月
氏名 | 所属 |
諫早 直人 [班長] | 京都府立大学 文学部 |
中村 大介 | 埼玉大学 教養学部 |
Joseph Ryan | 岡山大学 文明動態学研究所 |
大平 理紗 | 京都府立大学 文学部 |
伍 雅涵 | 京都府立大学 文学部 |
森下 章司 | 大手前大学 文学部 |
井上 直樹 | 京都府立大学 文学部 |
佐藤 健太郎 | 関西大学 博物館 |
河野 保博 | 立教大学 文学部 |
篠原 徹 | 国立歴史民俗博物館 |
青柳 泰介 | 奈良県立橿原考古学研究所付属博物館 |
片山 健太郎 | 埼玉県立歴史と民俗の博物館 |
妹尾 裕介 | 滋賀県立琵琶湖博物館 |
石谷 慎 | 黒川古文化研究所 |
菊地 大樹 | 蘭州大学 歴史文化学院 |
王 含元 | 北京大学 考古文博学院 |
2022年04月01日 更新
氏名 | 所属 |
吉井 秀夫 | 文学研究科 |
坂川 幸祐 | 文学研究科 |
大谷 育恵 | 白眉センター |
2022年04月01日 更新
氏名 | 所属 |
向井 佑介 | 副班長 |
岡村 秀典 | |
古松 崇志 | |
野原 将揮 | |
藤井 律之 |
2022年04月01日 更新