人の分類と人種化に関する国際比較研究(2020年度)

班長 竹沢 泰子

本研究は、ある社会や地域の人間が他者をどのように分類し、名づけ、また人種化するか、それがどのように社会経済的不平等を生産・再生産するかを考察する。人の分類や人種化においてどのようなマーカー(目に「見える」身体的相違であれ、「見えない」神話的な身体的特徴とされるものであれ、あるいは差異と認識されるものの文化的具現であれ)が動員されるかを吟味する。
本研究は三つのアプローチをとる。一つは、遺伝子検査ビジネスにかんする文理融合の国際共同研究である。具体的には、遺伝子検査会社のウェブサイトにおける「祖先分析」をめぐる日本語・中国語・英語の記述を比較し、それぞれの社会的傾向を探る。第二は、人種化の可視性・不可視性のモダリティを検証する文化人類学的研究である。多国籍にまたがる文化人類学者による国際共同研究であり、エスノグラフィ的手法を主として用いる。第三は、環大西洋圏と環太平洋圏における人の移動・分類・人種化を扱うフランスのEHESS-TEPSISとの共同研究である。

研究期間:2020年4月~2023年3月

班員(学外)

氏名 所属
斎藤 成也 国立遺伝学研究所
海部 陽介 国立科学博物館人類研究部
田辺 明生 東京大学文化人類学研究室
陳 天爾 早稲田大学国際学術院
木村 亮介 琉球大学医学研究科
関口 寛 四国大学経営情報学部
長 志珠絵 神戸大学国際文化学部研究科
太田 博樹 東京大学大学院理学系研究科・理学部
John Russell 岐阜大学地域科学部

 

班員(学内)

氏名 所属
山極 壽一 総長
松田 素二 文学研究科
徳永 悠 人間・環境学研究科

 

班員(所内)

氏名 所属
石井 美保
瀬戸口 明久
ティル・クナウト
芹澤 隆道